制作と作品について

はじめに

72Artで扱う魚...ですか?の原画は
極細ペンによる線描を基盤に、
透明水彩や色鉛筆を重ねて制作しています。

線描(ペン画)

作品は0.03mmなどの極細ペンを用いた
線描から始まります。

無数の線や点を重ねることで
魚の形や肉付き、シワ、模様、
質感を作り上げています。

近づいて見ると、細かな点と線の集積によって
構成されていることがわかります。

距離によって印象が変わる点も特徴のひとつです。

着彩

線描の上から、透明水彩で色のベースを作り、
その後色鉛筆で細部を重ねていきます。

細かい鱗の輝きが特徴的なレッドフックメチニスでは
ラメ入りの透明水彩を中心に下塗り

色は一度で仕上げるのではなく、
層を重ねることで深みや揺らぎを出しています。

光の表現

定着剤を塗ることで、1度沈んだ点画の質感を
ところどころうき出させ
ラメ、ホワイトなどを用い、光の表現を加えています。

水中の表現ではなく、

水から引き上げた瞬間の光や質感を意識します。

定着剤が乾く前の一瞬は、
実際に水から出したようなリアルさがあります。

構成について

作品は魚のみを描き、
背景を持たない構成としています。

この表現は、魚を主題として描いてきた作品への
リスペクトと憧れから続けているものです。

鑑賞について

遠目では写実的に、

近づくと線や色の重なりが見えてきます。

少し距離をとって全体を眺めたあと

近づいて細部をご覧いただくことで、

印象の変化や質感の違いを感じていただけます。

一つの作品を、距離や角度を変えながら、

それぞれの見え方で楽しんでいただければ嬉しいです。